Masaki Okuten

ARTWORKS

ARTWORK_1

Broken Flower

2021

Oil, Acrylic canvas on panel

H100 × W80.3 cm

ARTWORK_2

The Umbrellas of Cherbourg

2021

Oil, Acrylic canvas on panel

H100 × W80.3 cm

ARTWORK_3

Straw Dogs

2021

Oil, Acrylic canvas on panel

H72.7 × W60.6 cm

ARTWORK_4

Chew #2

2021

Oil, Acrylic canvas on panel

H53 × W45.5 cm

PROFILE

奥天昌樹は美術史におけるコンテクストを画面上から意図的に取り除くことで、絵画が孕んでしまう美術史的な背景や絵画空間内に配置されたモチーフから伝わってしまう過剰な意味性をシャットアウトし、美術史によって解釈される範囲よりもさらに広く普遍的な感覚で人々が触れることのできる絵画表現に取り組んでいます。


作品との出会いは人と人との出会いのようにアクシデントめいたものとして捉えており、キャンバスをカットし支持体に手を加えることで、作品が設置される空間内でより際立った異物のような存在感と物質感を与えます。シェイプドキャンバスは四角形の紙の隅をちぎるような感覚で作られており、鑑賞者が矩形のフィールドから解放された絵画空間に飛び込むことを可能にする役割も担っています。


「新生児の甥との出会いから始まり人間としてのアイデンティティを獲得する前の5歳未満の幼児の落書きに原始的な線を感じた」と作家は述べています。作品内の真っさらな線は幼児期だったころの他者の落書きのフォルムであり、マスキングにより画面深部から最前部に表出することで、旧く遥か彼方の洞窟壁画の描き手と筆談するかのように時空を超越しつつ、一つの絵画空間内でそれぞれの存在を繋ぎ合わせます。


幼少期の記憶は本人が覚えているか覚えていないかには関わらず誰もが経験として本来持っているものです。そういった記憶や感覚に鑑賞者が思いを馳せることができるよう、画面の深部に転写した記憶の手がかりを追憶し対話するように絵の具を重ねていきます。そうして層状に被覆されたマスキングを最後に剥がすことで、これまでの絵の具の階層を貫く白いラインを残してフィニッシュします。この工程の理由を作家は「描画材が生まれる前の線の成り立ちは轍や削られた溝のようなものが最初であり、その理屈で言うと線というのは凹凸になっているのが自然である」と語っています。


真っさらな白線とエフェクトだけが残され何か中心が抜け落ちたような絵画空間は、人物の気配だけが焼きつけられた不在のポートレートのようでもあります。これは自身の存在感をあえて作品に残さないことで、画面に描いた他者の痕跡を純度の高い状態で見てもらいたいという姿勢の現れです。作者すら作品のコンテクストに含まれてしまうということを踏まえた上での選択でもあります。一連の制作において作者は自身の存在を作品から消していくアプローチをしていますが、どこか生きた痕跡や気配が漂います。


【 受賞歴 】

2014第3回 Dアートビエンナーレ 優秀賞
2013GEISAI#18 ホルベイン賞
2009via art2009 入選 KURATA賞
2009via art2009 審査員賞山本冬彦賞

EXIHIBITIONS

【 個展 】

2022『Heptapod』 / MU GALLERY
2021蔦屋書店ブックコーナー展示(9月予定) / GINZA SIX
2021『A Whiter Shade of Pale』 / Gallery Hayashi
2021蔦屋書店ブックコーナー常設(6月中旬予定) / GINZA SIX
2020『#Blombos Cave』 / MEDEL GALLERY SHU
2016『Put the stone』 / みんなのギャラリー
2009『immature efect』 / GALLERY b.TOKYO


【 グループ展 】

20213331 Art Fair / ART BRIDGE / 3331art chiyoda
2021『HASSHIN』 奥天昌樹 × にいみひろき / MU GALLERY
2021『estate』 / ZEIT-FOTO kunitachi
2021Japan Mastery Collection popup shop / 六本木ミッドタウン
2017『Re:OPEN』 / みんなのギャラリー
2016『Morning Star #1』 / NANZUKA
2015『マントル#11』 / トーキョーカルチャートby ビームス原宿
2013『GEISAI#18』 / 東京都立産業貿易センター台東館
2012千代田芸術祭 2012『3331 EXPO』 / 3331 art chiyoda
2010『My Favorite 4 Artists』 東恩納裕一・山脇紘資・奥天昌樹・前田朋子4人展 / ZEIT-FOTO SALON
2009『via art 2009 prize exhibition』 / シンワアートミュージアム
2009『via art 2009』 / シンワアートミュージアム
2008『THE SIX』 / 美術大学総合展覧会

Masaki Okuten

ARTWORKS

ARTWORK_1

Broken Flower

2021

Oil, Acrylic canvas on panel

H100 × W80.3 cm

ARTWORK_2

The Umbrellas of Cherbourg

2021

Oil, Acrylic canvas on panel

H100 × W80.3 cm

ARTWORK_3

Straw Dogs

2021

Oil, Acrylic canvas on panel

H72.7 × W60.6 cm

ARTWORK_4

Chew #2

2021

Oil, Acrylic canvas on panel

H53 × W45.5 cm

PROFILE

奥天昌樹は美術史におけるコンテクストを画面上から意図的に取り除くことで、絵画が孕んでしまう美術史的な背景や絵画空間内に配置されたモチーフから伝わってしまう過剰な意味性をシャットアウトし、美術史によって解釈される範囲よりもさらに広く普遍的な感覚で人々が触れることのできる絵画表現に取り組んでいます。


作品との出会いは人と人との出会いのようにアクシデントめいたものとして捉えており、キャンバスをカットし支持体に手を加えることで、作品が設置される空間内でより際立った異物のような存在感と物質感を与えます。シェイプドキャンバスは四角形の紙の隅をちぎるような感覚で作られており、鑑賞者が矩形のフィールドから解放された絵画空間に飛び込むことを可能にする役割も担っています。


「新生児の甥との出会いから始まり人間としてのアイデンティティを獲得する前の5歳未満の幼児の落書きに原始的な線を感じた」と作家は述べています。作品内の真っさらな線は幼児期だったころの他者の落書きのフォルムであり、マスキングにより画面深部から最前部に表出することで、旧く遥か彼方の洞窟壁画の描き手と筆談するかのように時空を超越しつつ、一つの絵画空間内でそれぞれの存在を繋ぎ合わせます。


幼少期の記憶は本人が覚えているか覚えていないかには関わらず誰もが経験として本来持っているものです。そういった記憶や感覚に鑑賞者が思いを馳せることができるよう、画面の深部に転写した記憶の手がかりを追憶し対話するように絵の具を重ねていきます。そうして層状に被覆されたマスキングを最後に剥がすことで、これまでの絵の具の階層を貫く白いラインを残してフィニッシュします。この工程の理由を作家は「描画材が生まれる前の線の成り立ちは轍や削られた溝のようなものが最初であり、その理屈で言うと線というのは凹凸になっているのが自然である」と語っています。


真っさらな白線とエフェクトだけが残され何か中心が抜け落ちたような絵画空間は、人物の気配だけが焼きつけられた不在のポートレートのようでもあります。これは自身の存在感をあえて作品に残さないことで、画面に描いた他者の痕跡を純度の高い状態で見てもらいたいという姿勢の現れです。作者すら作品のコンテクストに含まれてしまうということを踏まえた上での選択でもあります。一連の制作において作者は自身の存在を作品から消していくアプローチをしていますが、どこか生きた痕跡や気配が漂います。


【 受賞歴 】

2014第3回 Dアートビエンナーレ 優秀賞
2013GEISAI#18 ホルベイン賞
2009via art2009 入選 KURATA賞
2009via art2009 審査員賞山本冬彦賞

EXIHIBITIONS

【 個展 】

2022『Heptapod』 / MU GALLERY
2021蔦屋書店ブックコーナー展示(9月予定) / GINZA SIX
2021『A Whiter Shade of Pale』 / Gallery Hayashi
2021蔦屋書店ブックコーナー常設(6月中旬予定) / GINZA SIX
2020『#Blombos Cave』 / MEDEL GALLERY SHU
2016『Put the stone』 / みんなのギャラリー
2009『immature efect』 / GALLERY b.TOKYO


【 グループ展 】

20213331 Art Fair / ART BRIDGE / 3331art chiyoda
2021『HASSHIN』 奥天昌樹 × にいみひろき / MU GALLERY
2021『estate』 / ZEIT-FOTO kunitachi
2021Japan Mastery Collection popup shop / 六本木ミッドタウン
2017『Re:OPEN』 / みんなのギャラリー
2016『Morning Star #1』 / NANZUKA
2015『マントル#11』 / トーキョーカルチャートby ビームス原宿
2013『GEISAI#18』 / 東京都立産業貿易センター台東館
2012千代田芸術祭 2012『3331 EXPO』 / 3331 art chiyoda
2010『My Favorite 4 Artists』 東恩納裕一・山脇紘資・奥天昌樹・前田朋子4人展 / ZEIT-FOTO SALON
2009『via art 2009 prize exhibition』 / シンワアートミュージアム
2009『via art 2009』 / シンワアートミュージアム
2008『THE SIX』 / 美術大学総合展覧会